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お詫びは、相手から陳謝を要求されてそりに応じるものと、自発的に陳謝するものがあります。自分の落ち度や失敗を認めて詫びるのですから、前者は、あまり良くない対応となります。詫びることは心苦しいものですが、早く詫びてしまえば、相手も誠意を認めてくれる場合が多いので、とにかく早めに出すことが大切です。内容的には率直に落ち度を認め誠意のあるところを示します。くどくどと言い訳がましい弁解をせず、要点を明確に書きます。美辞麗句や見え透いたへつらいは相手の軽蔑を買うので控えます。責任を第三者や相手に転嫁するような書き方は避けます。もしこのようにすると事態をますます悪化させることになるので、絶対に避けるべきです。また、自分に責任がなく、相手が誤解している場合はね謝る必要はなく、謙虚な表現で信念なりを明らかにして、相手の了解を得るように書きます。
不在を詫びる手紙の類語と文章例を挙げてみます。類語では、外出・留守・ご来宅・ご足労・お立ち寄り・不在・ご来訪などがあります。約束の日の不在を詫びる文章例は次のようになります。 先日はお約束をしておきながら不在にいたしまして、何とも申し訳ございません。 当日は社から急に呼び出しがあったため、さっそくあなたに不在になる旨ご連絡しようと電話をしましたが、お出かけのためか、ついに連絡できませんでした。おいでになる時間ぎりぎりの一時までお待ちしていましたが、私の方の急用にもどうしてもはずせませんでしたので、失礼とは思いながら留守にしてしまいました。さぞご不快だったことと存じます。いずれお会いして深くお詫びするつもりでおりますが、取り急ぎ違約のお詫びを申し上げたく筆を執らさせていただきました。またお暇をみつけてぜひお出かけください。今度こそは万障繰り合わせて在宅するようにいたします。といった感じです。
ご無沙汰を詫びる手紙の類語と文章例を挙げてみます。類語では、平素・ご無音・ご疎遠・筆不精・ご無沙汰に打ち過ぎなどがあります。夫の両親へご無沙汰を詫びる文章例は次のようになります。 いつしか秋風が立って、朝夕はすっかり涼しくなりました。お父さん、お母さんいかがお過ごしでいらっしゃいますか。 こちらへまいりましてからも、時々お便りをと心にかけながらも、つい家事に取り紛れてご無沙汰してしまいまして、誠に申し訳ございません。 主人も相変わらず元気で通勤しておりますし、純一もようやくこちらの幼稚園に慣れ、お友達もできて楽しくやっているようです。どうぞご安心くださいませ。 先日、主人の知り合いから松茸を送ってまいりましたので、少々恥ずかしゅうございますが、ご無沙汰のお詫びまでにお送りいたしました。どうぞ秋の味覚をお味わいくださいませ。 末筆ながらご自愛のほどお祈り申し上げます。といった感じです。
延引を詫びる手紙の類語と文章例を挙げてみます。類語では、拝借・返却・期限・返却・遅延・約束・ご猶予などがあります。借金返済の延引を詫びる文章例は次のようになります。 朝晩めっきり寒くなりましたが、皆様お健やかにお過ごしのこととお喜び申し上げます。 さて、今月二十日までのお約束で拝借いたしましたお金、誠に申し訳ございませんが、来月末日までご猶予をお願いできませんでしょうか。お借りする時、あれほど無理を申し上げておきながら、今さら延期をお願いできるはずのものではありませんが、父の病気がはかばかしくなく、先月末入院いたしまして、費用も思いの他かさみましたものですから、ご返済に予定していた分にまで手がついてしまいました。来月末には予定もついておりますから、相違なくお返しいたします。 勝手ばかり申しまして、誠に恐れ入りますが、どうかお聞き入れくださいますようお願い申し上げます。といった感じです。