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問い合わせの手紙には好意的なものと事務的なものの二つがあります。いずれの場合も相手側の手数をわずらわすことですから、細かい注意を払うことが大切です。問い合わせ内容や条件は明確に書きます。知りたいことが多数ある場合は、項目を箇条書きにすると良いとされます。相手にとって労力や時間の点で過度の負担になるものは避けます。問い合わせる以上、相手から回答を受けるために至急・折り返し・何月何日までに等を明示して丁寧に依頼します。返信用の切手、またはハガキを同封するのが礼儀です。ただしこれは相手の親密度によって使い分けます。身分上の問い合わせをする時は、自分とその人の関係や、問い合わせの目的をハッキリと記すことが大切です。また、充分秘密を守ることを誓わなければなりません。
人物問い合わせの手紙の類語と文章例を挙げてみます。類語では、縁談・良縁・身元・生活状態・風評・境遇・性格・教養などがあります。縁談の身元問い合わせでは次のようになります。めっきりお寒くなりましたが、皆様にはお変わりもございませんか。私どもはおかげさまで一同元気でおります。 さて、突然でございますが、○○市宮前町二丁目六番地に□□慎一と言う方が青果店を営んでいるとのこと、店の様子や近所の評判などについてお知らせくださいませんでしょうか。 実は、私の親戚の娘に縁談があり、相手の青年が熱心に望んでいるそうです。その青年というのが前記の□□家の次男とのことで、身元さえ確かなら人物の点では好感が持てるので、縁談を成立させたいと本人たちが申しております。 誠にご面倒なこととは存じますが、なにぶん遠方のことでもあり、幸いあなたがいらっしゃることですから、日頃のご厚情に甘えてお願い申し上げる次第でございます。何卒よろしくお願い申し上げます。といった感じです。
日時問い合わせの手紙の類語と文章例を挙げてみます。類語では、参上・拝顔・ご都合・ご指示・ご予定・拝眉・ご在宅などがあります。訪問の日時を問い合わせる場合は次のようになります。ご無沙汰申し上げておりますが、皆様にはお変わりございませんか。 さて、突然でございますが、私の仕事のことにつきまして急にご相談にのっていただきたいことができました。 ご多忙中誠に恐れ入りますが、来る二十三日の日曜日の午前十時頃にお邪魔させていただきたいと存じますが、ご都合いかがでございましょうか。もしお差支えがございましたら、ご都合の良い別の日時をお示しくださいますれば幸甚に存じます。 まずは取り急ぎお願いまで、といった感じです。
着否問い合わせの手紙の類語と文章例を挙げてみます。類語では、発送・到着・紛失・ご受納・ご送付・無事・着荷・書留などがあります。送品の着否を問い合わせる場合は次のようになります。その後お変わりございませんか。 さて、去る十六日信州に旅行いたしましたが、その節あまり見事でしたのでリンゴ一箱を、お宅様あてにお送りいたしました。ただし、現地直売店に発送を任せましたので、帰宅後ご案内を出そうと思いながら、つい忙しさに忘れてしまいました。無事にお手元へ届きましたでしょうか。 既に到着して召し上がっていてくだされば、それで結構ですが、もし不着の場合には、さっそく確かめたく思いますので、とりあえずお伺い申し上げます。といった感じです。