3月の手紙の例文

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何かと節目にあたる時期

手軽にいつでも送れるメールばかりで、手紙を書く機会はめっきり減りました。そこで、ふと思い立って手紙を書こうとすると、頭の中が真っ白になって何をどう書いたら良いか迷うことはありませんか。3月は、年度末で卒業などもあり、春の訪れと共に切なさもあるような時期になります。一般的に手紙では、書き出しや結びのどちらにも、季節感を感じさせる表現を盛り込んで書いていきます。3月の季語には、桃の節句、雛祭、白酒、春の雪、春雷、啓蟄、伊勢参、蜆(しじみ)、春の川、若鮎、上り簗(のぼりやな)、春日祭、彼岸、春雨、牡丹の芽、菖蒲の芽、苗床などがあります。これらを用いて自分なりの言葉や表現をして、相手を気遣います。心の通ったこ手紙はいつの時代でも喜ばれるものです。それでは、この3月の手紙の例文について説明していきます。

3月の手紙の書き出し例

「日一日と春めいてまいりましたが、皆様にはお変わりございませんですか。」
「春寒もようやくぬるみ、本格的な春の到来を迎えましたが、いかがお過ごしですか。」
「桃の節句も過ぎ、寒さもやっとゆるんできました。お健やかにお過ごしですか。」
「沈丁花の甘い香りが漂う今日この頃。お変わりありませんか。」
「春の暖かい日差しが気持ちの良い季節となりました。皆様お元気でいらっしゃいますか。」
「菜種梅雨というのでしょうか、このところ長雨が続いております。お変わりはありませんか。」
「待ちに待った春がやって参りました。ますますお健やかなことと思います。」
「春光うららかな好季節を迎えました。皆様にはお元気でお過ごしのことでしょう。」
「野山も雪解けを始め、水ぬるむ季節を迎えました。皆さんいかがお過ごしですか。」

3月の手紙の結び例

「花冷えのする時期でございます。お健やかにお過ごしください。」
「まだまだ朝晩は冷え込みますので、より一層ご自愛ください。」
「季節の変わり目でございますので、どうぞお身体を大切にお過ごしください。」
「まもなくお花見のシーズンです。お会いできる日を楽しみにしています。」
「不順な天候が続いております。どうぞお健やかにお過ごしください。」
「お彼岸とは言っても、本格的な春までにはまだ日がありそうです。お体を大切にしてください。」
「四月から新社会人ですね。職務に精励なさいますよう、大いに期待しております。」
「この寒さももう少しの辛抱です。春を心待ちに、どうぞご自愛ください。」

結びのネタに使える3月の節季や行事

・ひな祭り
「桃の節句」「上巳の節句」とも呼ばれ、女の子が健康に成長することを祝います。雛人形を飾る際は、ひな壇に向かって右側が女雛、左側が男雛となっています。また3月3日を過ぎて雛人形を飾っていると婚期が遅くなるとされています。

・お彼岸
彼岸は春と秋、春分の日と秋分の日の前後3日間を指します。この世とあの世の交流ができるとされる時期です。一般的にはお墓参りをしたり、仏壇などにお供えものをしてお線香をたきます。

・春分の日
お彼岸の中日になり、昼と夜の長さが同じになります。この日を境に春が訪れが感じられるとされています。

・啓蟄
二十四節季の一つで、地中で冬ごもりをしていた虫たちが、穴から出て活動し始める時期とされます。

・春分
二十四節季の一つで昼と夜の長さが同じになります。

まとめ・春を感じさせる

3月は、年度末でもあり、春の訪れと共に切なさも感じる頃となります。季語には、雛祭、白酒、春雷、啓蟄、伊勢参、若鮎、上り簗(のぼりやな)、春日祭、彼岸、春雨、牡丹の芽、菖蒲の芽、苗床などがあります。これらを用いて手紙をしたためます。3月の手紙の書き出し、結び、結びに使えるネタには、それぞれ相応しいものがあることがわかります。書き出しでは、「日一日と春めいて~」「菜種梅雨~」「春光うららかな好季節~」などを用いて先方の元気さなどを拝察します。手紙の結びでは、「季節の変わり目~」「不順な天候~」「お彼岸」などを用いて、相手を気遣う言葉で締めくくります。結びに使えるネタには、「ひな祭り」「啓蟄」などがあります。これらの表現を上手に用いて、春を感じさせる3月の手紙を書きたいものです。